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主に独り言と備忘録です

惡の華(漫画)

多分この漫画の考察や詳細な感想などは他のブログなどで散々書かれていると思いますし、自分などではそこまで感想が至らないので、ちょっとした備忘録ということで非常に短いですが残していきます。

惡の華という漫画は、本当に「青春してるなぁ~~~~」って漫画なんですよ。(誤解を招く表現)
この漫画の中の「青春」は、一般的な青春とはかけ離れているようで誰もが心のどこかで感じたことがある青春だと思います。

やりたくもない、その場(クラス)に適応するためのうわべだけの会話、周りに良く思われたい(嫌われたくない)が故の上っ面だけの対応、態度。
青春時代の子供たちの心の部屋には、「嫌われたくない」と書かれたポスターが張りめぐらされているような、そんな気がします。

好きなことを好きというのも難しく、嫌なことを嫌というのも難しい。
惡の華は高校生の、人の皮に隠れた明かせないドロドロした欲望、願望を明かしていく作品です。
そして、そうして、それでも、最後には青春は終わり大人になっていく。
大人になればもう二度と子供の青春には戻れない。
この漫画を読んで、一抹の寂しさを感じた方もいると思います。


最後になりますが、私の好きなamazarashiというバンドの「月曜日」という曲の歌詞に

「普通にも当たり前にもなれなかった僕らは、せめて特別な人間になろうとした」
「特別な人間にもなれなかった僕らは、せめて認めあうヒトが必要だった」
「それが君で、おそらく僕で、ゴミ箱にだってあぶれた僕らで……」
「息苦しいのはここが生きる場所ではないから、僕ら地球外生命かもね」

という歌詞があります。

惡の華はそんな、ある意味では誰よりも自分を包み隠さず、でもそんな彼らは社会に、世間(クラス)に認められず、その閉塞感と孤独を解放して、世界から抜け出したかった少年たちの、狂おしいほどに実直な青春が表された作品だったなぁと思います。